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運命とか未来とか、どうでもいい・・ そう思っていたあの頃にはもう、戻れない。 ほろ苦く・・だけど甘い。

強がりで意地っ張り。
人に同情されるなんて、我慢ならない。
だけど、吉森くんの笑顔は自然と心を和ませてくれた。

不思議な人だなぁ。
クラスの男子のように、ガツガツしてない。
かと言って、大人しいわけでもない。

センター分けの長めの前髪・・少し癖があるんだ・・。
羨ましいくらい白い肌はツルツルだし、
睫毛、長ーい。。

「あ、のさ。皆藤」
「ん?何?」
「そんな、まじまじ見るなよ、なんか、恥ずかしい」

え?あ、しまったっ。
無意識のうちに吉森くんを、観察してしまっていた。
あたしの悪い癖なんだよね、人のこと、見つめちゃうの・・・

「ごめん!特に大きな意味は無くて・・」
「そう・・それはそれで悲しいけど?」

ほんの少し目じりを下げて微笑む吉森くん。
その含んだものの言い方に小首をかしげる。

「どういう意味?」
「俺、皆藤のことが好きだって言わなかった?そんなに見つめてくるから、少しは興味を持ってくれたのかと期待したんだけど」

はうっ!
そうだったぁ―――。
図書館での、あの一件。
色んなことがあって・・・忘れてた。

「えっと、あのぅ・・・ごめんね?」
「別に謝ることないよ。ちゃんと覚えててくれたら良いから。それに・・・・」

プルプルプルプルプル・・・

話しを遮るように鳴り始めた彼の携帯。
タイミングいいなぁ~、「それに」の続きが気になるのに。

【あぁ、そう。5階のね・・違う違う、反対側だよ】

吉森くんが電話で誰かと話してる間、あたしも何気なく携帯を開いた。
もしかしたら、ゆうからメールが着てるかな♪
そんな事を考えながら、スライド携帯を開く。



・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・何これ。


「どうかした?」

携帯の画面を見つめたまま固まってるあたしに
吉森くんが怪訝そうに尋ねた。

「これ・・・・」


受信メール 156件
不在着信   30件

差出人 「・・・・」

【本文】 うざい、死ね

【本文】 マジ、きもいんですけどー。消えろ。

【本文】 お願いだから、一回死んで?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



「もういい、見るな」

受信ボックスに並ぶメールのマーク。
そのひとつずつを開けようとするあたしの手から、
吉森くんが携帯を奪った。

「・・・最悪」
「だな。しょうーもないことしやがって」
「どうしよう・・」

柄にもなく動揺した。
こんなことをされたのは初めてのこと。
ぞくっと背中に悪寒が走る――。

「大丈夫だよ、大丈夫」

落ち着いた低い声が聞こえて、顔をあげると、
吉森くんの優しい瞳とぶつかった。

ゆうよりも先に、あなたのことをもっと知っていたら、
あたしはきっとあなたを好きになっていたと思う。



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2010.01.28 / Top↑
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